ここに挙げた2枚のお写真は、それぞれ別の男女のお写真です。
お二人とも電動の歯ブラシをお使いです。一見きれいそうに見えますが、
お二人には共通した問題点がございます。
まず、歯の表面(青矢印で示したところ)が異常に光ってます。これは電動歯ブラシによる磨耗で、歯に本来あるべき凹凸が擦り減ってしまっています。磨かれ過ぎです。
第二に歯と歯ぐきの境目(白矢印で示したところ)の歯肉が下がり歯の根が露出してきています。こうなると冷たいものがしみたり(知覚過敏)、むし歯になりやすくなります(根面カリエス)。 歯の根の部分は抗菌力がすくないため、むし歯になりやすいです。
第三に歯と歯の間(星印のところ)に磨き残しをつくってしまっています。
拡大写真をご覧いただくと、その様子がよくわかると思います。
以上のように電動歯ブラシは便利なようにみえても、いろんな問題があり、もしご使用になる場合は必ず主治医のご指導のもと、お使いになってください。
「尚、当院では電動歯ブラシは歯磨きの習慣がほとんどなかった方の動機付け、もしくは 介護支援用具の一つ程度と考えております。」
当院ではむしろ、電動歯ブラシはご使用いただかないようにし、普通の歯ブラシとその方の口腔内の状況により、歯間ブラシ、デンタルフロス(糸ようじ)、ポケットクリーナー等による清掃指導をおこなっています。